父の入院〜その③褒められて嬉しかった事
娘という生き物は、異性である父親とどう接して良いのか大人になってもよくわからないもので(私だけかな?)、会話も続かないし、父の日のプレゼントも思い浮かばない…
結局のところ、あまり話さなかったし、①バレンタイン・②父の日・③誕生日と年に3回あげていたプレゼントも選ぶのに困ったあげく、いつしか、これなら絶対に父が喜ぶ事間違いない‼️というバレンタインのチョコだけになっていました。
それに、二人姉妹の末っ子だった私は、とても不器用な上に甘えん坊。
(両親と姉が器用過ぎる⁉️)
夏休みの工作も、家庭科の縫い物も、いつも母に泣きつく始末。
結婚してからも実家へ顔を出しては、食っちゃ寝〜食っちゃ寝〜。
昼寝から目覚めると夕飯も出来ているし、孫の面倒も両親がみてくれるし、本当に嘘偽りなく羽を伸ばしに行っているようなもので、私にとって実家はパラダイス✨
『何もしないで甘えてばかりでけしからん‼️』
父からは時々こんなお小言をいただいていました💧
父が入院中、顔や身体を拭いたり、爪を切ったり、髪をとかしたり、顔や身体の乾燥を防ぐためにアロエゲルを塗り込んだり、父の表情から読み取ってベッドのリクライニングを上下したり、マッサージしたり、外の様子を話したり、家の庭に咲いている花の写真を見せたり…
『お前がこんなに役に立つとは思わなかったよ。ねぇ、お母さん』
ある日、父からこんなひと言をもらえました。
父からあまり褒められた記憶がなかったので、とても嬉しかったなぁ。
仕事で週2しかお見舞いが出来ませんでしたが、それでも少しでも父を笑顔にしたくて…
聡明で人徳があって部下に慕われ堂々としていたかつての面影はなく、食事も摂れなくて声も弱々しくだんだん痩せていく父。
そんな父が愛おしくてたまりませんでした。
そして、どんなに考えてもわからなかった父への接し方。それが、こうして父の世話をやく事で叶えられた気がしました。
ロクでもない娘から送る最愛の父への最後の悪あがきでした。