負けるもんか! Emiの聴神経腫瘍・三叉神経痛・顔面神経麻痺の記録

聴神経腫瘍・三叉神経痛・顔面神経麻痺を患い、肋間神経痛・頻脈もある私の備忘録。

術後3日目〜5日目〜かすかな音

朝、先生が巡回に来てくださった。

 

『左耳が聞こえるか試しましたか?聴力が残るようにしたんですが。』

 

イヤホンのボリュームを上げて聴いてみたが、全く聞こえなかった。

 

『そうですか。残念です。』

 

そう言って先生は部屋を出て行った。

 

先生に言われるまで聞こえなくなるものだと思って何もトライしていなかった。

 

入院前に読んできた複数のブログには『失聴』の言葉が目立っていたから。

 

さっきは咄嗟(とっさ)のことで慌てたけど、今度はゆっくりと左耳だけにイヤホンをして集中して聴いてみた。

 

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ん ? ʔ•̫͡•ʕ ?

 

あれ? ʕ•̫͡•ʔ✧ ?

 

幽かに、ほんと〜に幽かに聴こえてるʕ•̫͡•ʔ♬✧

 

ほんと〜に、ほんと〜に幽かに…

 

そして、ボリュームはMAX‼️

 

嬉しくなって部屋を飛び出し(たのは気持ちだけで体はゆっくりですが…)、先生を探した。

 

なかなか先生に会えなくて、WCの時にキョロキョロ、傷口を冷やすアイスノン枕を所定の場所に取りに行く時にキョロキョロしながら、やっと午後み〜つけた❗️

 

『先生〜❗️聴こえました。あの後、もう一度聴いてみたら、幽かに聴こえてました❗️』

 

『そうですか。良かった。』

 

先生はそう言って微笑んだ。

 

 

その後、シャワーの後に綿棒で耳掃除した時も幽かな音が聴こえた。

 

右側と比べると1〜2割程度の聴力しかない。

でも、失聴を覚悟で挑んだ手術だったから、その喜びは大きくて泣けてきた。

 

 術前も右耳と比べると左耳の聴力は4〜5割程度だったから、あまりよく聞こえていなかったし、今もほとんど聞こえないに等しい。

 

それでも、聴力を残そうとしてくれた先生の気持ちが私の心の奥に響いた。

 

先生、ありがとうございます。