クロベエのお墓
クロベエのお墓を作ろうと言っても、次男は泣いて泣いて嫌がりました。
次男と一緒にクロベエの亡骸を顔だけ出してハンカチで丁寧にくるみました。
学校から帰って来ても、寝るときも、次男は自分が着ている洋服の首元からクロベエの顔を出し、胸元にずっと入れたまま頭を撫でたり、寝かしつけるようにトントンしたり…
死んでしまっても、クロベエと一緒なら次男の表情は穏やかでした。
クロベエが天国に行ってから数日後、死臭がしてきました。
『ママ、クロベエ、いつもと違う変な匂いがする』
お墓を作ろうと言った時に、この事も軽く触れといたので、
・このままにしておくと匂いも強くなり、身体は朽ちてくること。
・それでも。いつもと同じように洋服の首元に入れてあげられるかと言うこと。
・もしも同じようにしてあげられないのなら、クロベエの姿が変わらないうちにお墓を作ってあげたいということ。
を、次男に話しました。
次男はわかってくれて、家の前の公園の垣根に小さな穴を掘って2人でお墓を作りました。
クロベエ…
安らかに眠ってね…ありがとう。