母の引越し その3
実家を後にし、高速道路をひた走り、これから母と一緒に住む街に着いた。
息子たちが小さい頃に父とよく遊びに来てくれていたので、高速道路の出入口付近や道路沿いの景色などは覚えているようで、母は久々に見る風景を懐かしんでいた。
高齢の母は、新しい家を見るのは今日が初めて。
なかなか見に来るのが大変だったから、写真や動画を撮って見せてあげていた。
私と息子たちの引っ越しはもう少し後なので、空き部屋に荷物を降ろしてもらい、大きな家具やすぐに必要な『即』と赤字で書かれた段ボールだけ、決めてあった部屋へ運んでもらった。
部屋の広さが変わる為、泣く泣くいくつかの箪笥は処分してきたが、それ以外は予め測って配置を決めておいたお陰で、ギリギリの寸法にスッポリと収まった。パチパチ
引越しの荷物を下ろし終えて、朝から夕方近くまで一緒にいた引越し屋さんともいよいよお別れ。気さくでとても良い人たちだったから、さよならはやっぱり寂しかった。
引越しの予約をした時から、色々良くしていただいて本当にありがとうございましたm(_ _)m
次男から、彼女も片付けを手伝いたいと言っていると嬉しい電話がかかってきた。
明るくて、周りに気配りができるとても優しい良いお嬢さんで、私は彼女が大好き (。•ㅅ•。)♡
母と2人でヒィヒィ言っていたので、お言葉に甘えることにした。
若い2人はテキパキと段ボールの山を減らしていく。その息の合ったコンビネーションに感心してしまうほど。
そして、こんなにも家族のために一生懸命に協力してくれる息子。これも、彼女のお陰。
この彼女との出逢いで息子はとても変わったから。
母の主な居住スペースは一階の寝室とリビング。
なんとか一段落がついたので、4人で近所のお寿司屋さんへ夕飯を食べに行った。
母も私も初めて息子の彼女と食事をしたのだが、お手拭きやお茶、お箸を手早く全員に配ったり、母にお手拭きの袋をサッと切って渡してくれた。
しかも、それがさり気ない。そこが彼女の凄いところ!息子が惚れるのも頷ける(*´艸`*)
お寿司は母が奢ってくれた。少々ぎこちなさが漂ってはいたけど、皆で楽しく美味しくいただきました。ごちそうさまでした。
そして、翌日から自分たちの引越し当日までは、片付けを手伝ったり話をしたりしに、毎日母の元へ顔を出した。
そんなこんなで、実家とのお別れは寂しかったけど、こんなに近くに母が居るんだと、ワクワクする私でした。