術後2日目〜家族のお見舞いと肩こり
相棒が母と長男を連れてお見舞いに来てくれた。
頭にぐるぐる巻きの包帯と、顔面麻痺で片側がだらんと垂れた顔と、瞬きをしても閉じ切らない半開きの左目。
相棒から説明されてはいたものの、変わり果てた私の姿を見て衝撃を受けてる事は、母と長男の複雑な表情から窺(うかが)える。
それでも母は、
『手術が無事に終わって安心したわ』
と、娘の命が無事だったことを喜んでくれた。
自宅から病院までは、車で約1時間。
母がお見舞いに来る時は、『途中でお手洗いに行きたいかどうか聞いてね』と、相棒にお願いしていたが忘れていたようで、
『あっ❗️お義母さん、トイレ大丈夫?』
『すっかり忘れてたわ。Emiの事が気になってて。顔見て安心したから行ってこようかしら。』
そう言って相棒が母をお手洗いに連れて行ってくれて、病室には長男と2人きりになった。
すると、病室に入ってからずーっと複雑な顔で私を見つめていた長男が、
『そんなになっちゃって、大丈夫なのかよ…』
と、泣き出してしまったのだ。
これには私も驚いた ∑(゚Д゚)
『ごめんね。びっくりしたよね。でも、大丈夫。麻痺もじきに良くなると思うし。』
そう言いながら、一番お気に入りのブタさんタオルを長男に渡した。
タオルを顔に押し当て泣いている長男の姿を目の当たりにして、子供に心配をかけている事に胸が痛くなった。
男の子だから普段は口数が少ないけど、こんな時、どう思ってくれているのかが伝わってくる…
脳腫瘍が8割切除されたことや、リハビリで麻痺もよくなる可能性がある話をしていると、母と相棒が戻ってきた。
ドアに背を向けて泣いていた長男が慌ててタオルを私に手渡した。
私も何事もなかったように振る舞った。
それと、肩こり。
傷口が痛むから頭や首をあまり動かせないため、筋が固まってきているのと、目を開けている時に(会話中など)閉じないまぶたを手で押さえるため、腕が重く肩こりはひどくなる一方。
その話をすると、相棒が長男を連れて駅ビルまで凝りをほぐすグッズを買いに行ってくれた。
でも、きっと、長男がショックを受けていることに気づいて誘い出してくれたに違いない。
そして、母と二人で話す時間を作ってくれたんだと思う。
この肩こりマッサージ器は、大正解だった。
時間もたっぷりあるから、目を瞑りながらゆっくりとツボ押しをすることが出来て、かなり楽になった。
ママ、お兄ちゃん、今日は来てくれてありがとう。
そして、相棒。
いつもありがとう。