驚きと喜び
2018.3.10
ハンドメイドアクセサリーのパーツを買いに相棒と浅草橋へ向かった。
土曜日だったこともあって電車の中は混雑していたが、座席が1つが空いたので相棒が座らせてくれた。
『荷物持つよ』
声をかけたが相棒の視線はある一点を凝視し、つり革につかまりながら隣の人に背を向けるような形で体をひねり、筋トレで鍛えている太い腕で自分の顔を隠し、私に小さな声で何かを言いながら視線の方向を顎でしゃくっている。
『え?』
かなり小さな声なので聞こえる方の耳を傾けると、次男の名前を言っていた。
ん?
横を向くと、私の隣の方を一人挟んで、次男と別れた彼女が座っていて楽しそうに話しているではないか。
あっ!
驚いて大きな口を開けたまま相棒と目を合わせ、こんな時はどうすれば良いのか頭の中が瞬間的にグルグル回転していた。
相棒は相変わらず体を傾けて気付かれないようにしていたが、私は思わず次男の名前を呼んでいた。
お隣の方が気を利かせてくださり席をズレてくれた。
よりを戻したのかな?と思いながら、そこには触れず、
『久しぶり〜。元気だった?会いたかったよ〜』
と次男の元カノに声をかけた。
元カノは、少々バツの悪そうな表情を浮かべたが、いつものように明るい笑顔で応えてくれた。
私達の方が先に降りたが、そこからは相棒とビックリしたねトーク炸裂❗️
でもでも、あの子と一緒にいる時の次男は、本当に心の底から楽しそうな表情をしている。
どれだけあの子のことを想っているのかが滲み出ていて、私まで嬉しくなってくる。
別れた直後、本人は何でもない風を装っていたけど
可哀想なくらい落ち込んでいるのがわかったから…
何より、次男の笑顔が大切。
このままずっと次男が笑顔でいられますように…
願ってやまない母であった。