術後9日目〜お見舞い
2016.7.23
相棒に付き添われ、母が2度目のお見舞いに来てくれた。
1週間ぶりに見る娘の姿は、頭の包帯が取れ、着実に回復している事がわかるのか、心配をひた隠しにした1度目の笑顔より明るい笑顔が母の顔に広がっていた。
しばらくすると、相棒のお兄さんファミリーもお見舞いに来てくれた。
お嫁さんのSちゃんに、
『来ようかどうしようか迷ったんだけど…』
と言われ、家族や友達だけではなく色んな方々に、気を遣わせてしまっているのだと改めて思った。
部屋には座る場所がないので、部屋を出てすぐのデイルームに移動した。
ここには飲み物やソファーがあり、患者もお見舞いに来た方も自由に利用できる。
(ちなみに、アイスノン枕が入っている冷蔵庫もココ)
眼帯の中で開いている目を手で押さえながら、手術や後遺症の話をした。
お兄さんファミリーに、
『傷口みる?』
と言った時の皆のしかめっ面と言ったら…笑
そりゃそうだよね。傷口、リアルだもん。
私だって、誰かに言われたら同じリアクション取るに違いない。
ごめんなさい m(_ _)m
お兄さんファミリーからお見舞い金を頂いた。
またまた気を遣わせてしまっている…
でも、お兄さんファミリーの気持ちがとても嬉しかった。
『元気になったら会おうね。』
『うん。』
今日は、わざわざありがとうございました。
母も少々お疲れ気味。
表情から、その様子が伺える。
『じゃあ、お義母さん。そろそろ帰ろうか。』
そう言った相棒から手渡されたもの。
長男からのお守りだった。
長男は、長寿のお守りも頼んでおばあちゃんにも渡していたらしい。
普段は、ぶっきらぼうだけど、心根の優しさは小さい頃から変わらない。
ありがとう。心配して頼んでくれたんだね。
私の知らない所で、長男がこんな事をしてくれていたんだと、その気持ちが痛いほど嬉しかった。
今日は、皆さま、ありがとうございました。
とても嬉しくて、楽しい一日でした。
術後8日目〜マッサージスタート
2016.7.22
予(かね)てからお願いしていたマッサージを入院中にもしてもらえることになった。
その先生が部屋まで迎えに来てくださって、別室に案内された。
色んな話をしながら、レンチンした蒸しタオルを麻痺した顔半分に当て温めてくれた。
顔面神経麻痺は、表情筋がうまく機能しなくなってしまっているので、温め、血行を促進する必要がある。
この蒸しタオルを待っていたんだ〜、私。
わぁ〜。
じわ〜んとイイ気持ち〜꒰ღ˘◡˘ற꒱
温めた後は指2本を使い、術後2日目にもらったマッサージのマニュアルに書いてある表情筋に沿って少しずつ上下左右に5回引っ張ってから、右回り5回、左回り5回と額から顎までを念入りにマッサージしてくださった。
※額・鼻・頰は縦や横に、目の周りにある眼輪筋や、口の周りにある口輪筋はカーブしている。
ただこのマッサージ中、左後頭部に傷があるからか、椅子に座り上を向いた状態だったので、首と肩が辛かった。
ベッドで横になれたら更に気持ちよかっただろうなぁ〜。
でも、とても気持ちの良いマッサージだった。
そして、宿題⁉️
鏡を見ながら眉を上げずに目を見開く練習をするよう言われた。
これは、顔面神経麻痺の後遺症『病的共同運動』を予防するため。
手足などの麻痺は、きちんと損傷した神経同士で繋がるが、顔面神経の場合、『目』と『口』の間違った神経同士で繋がってしまうことがあるらしい。
これを防ぐための練習。
それと、食事中に目の乾燥を防ぐため、モグモグする時に目を閉じていた話をしたら、
『絶対にダメ‼️』と言われた。
とにかく、口を動かしているときは目を開ける事を意識しなければならないらしい。
自分でも色々検索して勉強しなくては。
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夕方、相棒が来てくれた。
今日一日の話をしていると、
『昨日、お母さんに退院予定日を伝えたら、Emiの世話をするのにそばに置いておきたいって言ってたよ。』
と言われた。
高齢になって外出がなかなか出来なくなってるから、私の様子見を母は相棒に委ねている。
でも、やっぱりいくつになっても母親なんだなぁ。
子供の事が心配なんだね。ありがとう。
それと、火がついた私の食欲。
バナナやチーズ食パンが食べられたことに自信をつけ、保留にしてあったものをモリモリ食べた。
カロリーメイトは、三叉神経痛で思うように食事ができなくなった時、プロテインと一緒に栄養補給のために食べていた。
これのリーズナブルなものがあったので、相棒が買って来てくれた。
この写真13時半頃撮影。
お粥だから、すぐにお腹空いちゃうのよね〜。
私の食欲の凄さが伝わるかしら?
術後7日目〜担当医から
2016.7.21
今日は担当医(執刀医)から話があった。
まず、昨日の耳鼻科の件。
左耳の奥に溜まっている水は自然蒸発するから大丈夫とのこと。
プールや入浴で耳に水が入っても蒸発するのと同じイメージらしい。
ふー。ひと安心 ε-(´∀`; )
そして、ヘルペスの件。
このステロイド剤は胃の負担もあるが、今のところ大丈夫 。
そのほか、
・聴神経腫瘍摘出の時に傷付いた可能性がある三叉神経は感覚を司る部分で、もし切断された神経があった場合、繋がりにくいこと。
・同手術中に傷付いた可能性がある顔面神経は運動(動き)を司る部分で、もし切断された神経があっても繋がること。
・顔面神経麻痺については、リハビリ・マッサージ・整形手術を考えていくこと。
・発症1週間頃の今ぐらいは麻痺が一番酷くなる時期だということ。
そして、
・ヘルペスが治れば顔面に起きている麻痺や痺れが良くなることに期待していること。
ん〜なるほど…
顔面神経麻痺は、術後後遺症として起こった可能性が高いが、ウィルスやストレスによっても同様に起こるため、先生はそっちを期待しているということか…
私もそれを信じたい。
どうか、この哀れな顔が元に戻りますように(>人<;)
それと、同室で仲良くしていただいたHさんの退院日が決まった。
つまんないなぁ〜 (*´Д`*)
ダメ元でその翌日に退院したいと言ってみた。
『食事はきちんと食べられるようになってきてるしね。』
『はい。先生見て❗️この差し入れ。もう、お腹がすぐに空いちゃって。この調子でいけば、どすこい並みなるのも時間の問題かも (*^ω^*)』
『なりませんよ。』
先生が笑い、カーテンの向こうからHさんの笑い声も聞こえた。
『そこまで元気なら大丈夫そうですね。』
『やった〜‼️お友達が居なくなっても一日なら淋しさに耐えられます 笑』
そんな訳で、退院は7/26に決まった。
2週間で退院できるなんて、早すぎる‼️
Hさんが言っていたけど、頭の手術だからかもって。
開腹手術だと、痛くて歩けないし、寝返りも、何から何まで痛いらしい。
でも、開頭手術は、術後1日目から立てたし、2日目で歩けたなぁ。
何はともあれ、酷い吐き気も、骨髄液漏れもなかったのは、不幸中の幸いかも。
顔面神経麻痺にはなったけど、家に帰ったら思い切りホットタオルとマッサージするぞー‼️
術後6日目〜耳鼻科検査
2016.7.20
耳鼻科で検査をした。
顔面神経麻痺の度合いや、手術によって耳に水が溜まっていないかなど。
顔の上から説明すると、現状は、
・眉を上げて、額にシワをよせられない
・眉間にシワをよせられない
・眉も上がらない
・瞬(まばた)きができない
・目が完全に閉じない
・鼻にシワがよらない(イーって顔が出来ない)
・口がとがらない(ウーって顔が出来ない)
・口角が上がらない(ニコッと出来ない)
つまり、全く動かない。自分の意に反して…
顔面神経麻痺については、現段階で重度。
今後、どこまで治癒するのかわからないらしい。
元に戻るのか、戻らないのか。
そんな殺生な (´༎ຶོρ༎ຶོ`)
耳には水が溜まっているらしい。
「でも、空気が入っているから大丈夫。」
と言われても、術後に起きることは全て怖いよ〜(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
治れ治れ治れ〜(>人<;)
私の自然治癒力よ、フル回転せよ(´༎ຶོρ༎ຶོ`) ‼️
術後3日目〜5日目〜誕生日
2016.7.19
6日前、母の誕生日にとても親不孝な『入院』というプレゼントをしたばかりの私が、今度は自分の誕生日を病院で迎えることになった。
こんなに痛くて、こんなに変な顔をした誕生日は生まれて初めてだ。
友人たちには、この日、今の自分の状況を告白した。病気のことは言っていたけど、手術や顔面神経麻痺の事は伏せていたから。
友人たちとはグループLINEをしていたが、その中に最近リハビリセンターへ転職した友人がいて、色々調べてくれるとのこと。
このタイミングの良さに、『シンクロ』を感じた。
スマホの画面が眩しくて、あまりやり取りできなかったけど、みんな、ありがとね♫
相棒がお見舞いに来てくれた。
『Emi、お誕生日おめでとう。はい。これ。お母さんからの差し入れ。Emiちゃんに持って行ってあげてだって。』
『えーーーー❗️こんなに⁉️』
チーズが入った小さな食パンやモンキーバナナなどなど、沢山の差し入れ。
昨日、相棒と買い物へ行き、買ってくれたんだって。
『沢山食べて、早く元気になってもらわないとって言って買い物かごにポンポン入れてたよ。』
『まだ食事はお粥やみじん切りがほとんどだから、食べられるかな〜?でも、せっかくだからチャレンジしてみますか❗️』
恐る恐る親指ほどの小さなモンキーバナナをゆっくりとよく噛んで飲み込んでみた。
『食べられたーーーー ψ(๑'ڡ'๑)ψ』
そして、チーズパンも食べてみた。
『食べられたーーーー ψ(๑'ڡ'๑)ψ』
相棒も喜んでくれて、更に私の食欲に火がついてしまった。
ん〜。
食べられるって幸せ (*´v`*)♡
そして、相棒と娘の誕生日を忘れずに相棒に言付けてくれた母にありがとう。
でも、相棒や母や友人たちからのお祝いの言葉にふと気付いた。
「生きてて良かった」
14日の手術に失敗していたら、この日、この時、皆からのお祝いの言葉を聞くことは二度となかったんだ。
だから、母が私を産んでくれたこの日に、特別な感情を抱いたのも事実。
自分の命の重み…
ハッピーバースデー 私〜 ʕु-̫͡-ʔु”
術後3日目〜5日目〜シャワーと洗髪 その②
敏腕看護師にシャワーを浴びさせてもらった翌日。
今度は頭を洗えと言われてしまった。
「え⁉️まだ、抜糸もしてないのに (゚ω゚)⁉️」
「大丈夫。優しく洗えば。」
「やだ❗️怖い❗️傷口開くかもしれない(´༎ຶོρ༎ຶོ`)‼️」
「大丈夫。じゃあ、私が洗おうか?」
「うん ( ⁼̴̶̤̀ω⁼̴̶̤́ )」
また、ダダをこねる私を巧みに操ったのは、敏腕看護師さんではなく、新人看護師さん。
この子、本当に好き。凄く優しくて。
温めたアイスノン枕を持ってきてくれた子。
そして、いざ、出陣‼️
でも本音は、昨日よりも怖いよ〜(;´д`)
傷口からお湯やシャンプーが浸透して、頭の中、もっと変になったりしないのかしら⁉️
「傷口と傷口の近くは優しく洗ってね」
泡洗顔してるみたいに泡を動かす感じ。
傷口じゃないところ、意外とガシガシ洗ってやしないかい?
引っ張られて、ビリって裂けたらどうするの⁉️
な〜んて思ってる間に終了〜。
そして、
「体は自分で洗ってね。」ときた!
マジですか⁉️
何とか自力で洗い、ふらつきながら着替えも完了。
でもでも、やっぱり、目が閉じないのって不便だわぁ。洗顔・洗髪、その他もろもろ…
ドライヤーの熱風が目を直撃❗️ビュービュー‼️
『そっか!目が閉じないとこうなるのか…』
目を閉じながらのドライヤーってやりづらい…
でも、目の保護、目の保護。
時々目を開けて確認しながらブロー。
傷口のところはソーッと。
『なんか、ボコボコしてる。』
そう思いながら初めて触った。
傷口をソーッとなぞってみる。
『5〜10㎝くらいかな?こんな感じなんだ…』
だけど、サッパリ キレイキレイ ✩⃛꒰⁎⁍̴◡⁍̴⁎ ॢ꒱
そして、看護師さんから
「明日からは一人でお風呂に入ってね。ゆっくりでいいから練習練習。」
はて?ゆっくりでいいからと言われても、術前のようには出来ない。
スロー再生してるような動きで、時間内に終わるだろうか…?
何か策を考えねば (´-`).。oO
☆確か、シャワーは一人20分だったと思います。
術後3日目〜5日目〜シャワーと洗髪 その①
術後4日頃にシャワーの許可が出た。
それにしても入りたくない。依然、ふらつくし、痛いし…
例のごとく、担当看護師さんに、
「イヤだ。入りたくない。」
と言うと、
「サッパリするよ。手伝ってあげるから。清潔にしないとダメよ‼️」
と言い負かされてしまった。
さすが❗️患者の扱いに慣れているなぁ。
とは言え、このふらつきや痛みが看護師さんにあったら、彼女は喜んで入るだろうか?
…なんて考えが頭をよぎる( ̄^ ̄)ゞ
シャワーは予約制になっていて、本来自分でその日の予約票に記名する。
この日は、担当看護師さんが代わりに予約を入れてくれた。
シャワーを浴びる前に入る為の準備がある。
点滴を外し、腕に刺さったままになっている点滴針の部分にビニール袋とテープを巻きつけ防水する。
そして、着替えとお風呂セットを持って、いざ、浴室へ‼️
脱衣所には椅子が置いてあって、着替えたり体を拭く時はふらつきで転倒しないよう座って行った。
浴室にもお風呂用の椅子があって、そこに座って体を洗ってもらったが、とにかく少しでも体が動いている時のふらつき方といったらもう…
その椅子に座るだけでもふらついてしまうし、少し強く回したコーヒーカップに乗ってるかのよう(๑ω๑ )
それでも、
人にやってもらえるって楽チンだなぁ〜
と、いつも強気で私を言いくるめる敏腕担当看護師さんに感謝感謝 (*´v`*)♡
う〜ん。
サッパリした 笑笑
※入院当時同室だった方に確認を取り、
・シャワー術後4日
・洗髪術後5日
だったと教えていただいた。
(H.Hさん、ご協力ありがとうございますm(_ _)m)
その後に自宅から出てきた入院計画表にも同じ内容が書かれてあった。
これは頭蓋内微小血管減圧術を受ける患者のもの。私は併せて脳腫瘍摘出もしているので、もしかしたら一日遅かったかも⁉️