負けるもんか! Emiの聴神経腫瘍・三叉神経痛・顔面神経麻痺の記録

聴神経腫瘍・三叉神経痛・顔面神経麻痺を患い、肋間神経痛・頻脈もある私の備忘録。

ママ、ごめんね

2018.6.18

 

母の事で気づいた話

 

①術後、顔面麻痺できちんと閉じなかった私の目。スマホの動画や写真を撮ってその顔を見ると、可愛くないし、いつも乾いて痛い。

 

だから母に正常な右目と比べて目の表面の潤い感が違うのか見てもらうたびに、『キラキラしてキレイよ』って言ってくれた。

 

今までは開き具合しか見ていなかったけど、母に聞いた何度目かに半信半疑で見てみると、本当に潤ってキラキラしていた。

 

本人の感覚とは違う見た目。

私を励まそうとして嘘を言っているのかと思ったけど、母なりに私の気持ちが軽くなるよう、素敵な表現をしてくれていたんだね。

 


②家に作った工房でお腹が空いたなって思いながらもハンドメイド品を夢中で製作していたある日、昼食に肉まんを温めて持ってきてくれた。

 

とてもお腹が空いていたので喜びながらパクパク食べている姿を見ながら母は微笑んでいた。

 

それからは毎日持ってきてくれるようになった。

 

ただ、食べる時は作業中のカウンター上を片付けなければならない。

 

そのままの状態にしておけば再開する時に楽だし、細かいものを扱っているので、あまり動かしたくない。

 

だから、あまり工房では食べたくないな〜と思いながらも母の気持ちを無下(むげ)にできないでいた。

 

でも、そんなふうに思ってしまうようになってしまった為、何回目かの時に『下で食べるからいい‼️』と強く言ってしまった。

 

母はいつも喜んで美味しいと言いながら食べている私の為に、何か役に立てればと思って昼食をこしらえ、お盆に乗せて持ってきてくれていたようだ。

 

高齢になり、自分に自信が持てなくなってきた母にとって、誰かの役に立てる事や、誰かが喜んでくれる事は、凄く凄く嬉しい事だったらしい。

 


③私(家族)が出掛けると無事に帰ってくるまで心配する母。

 

毎回『ただいま』と声を掛けるが、母が寝室で横になっている時は起こしてまで声かけるのも気がひけるので、そのまま自分の部屋へ行く場合もある。

 

そして母は恐らく、出掛ける用事によっておおよその時間を計算して、このくらいの時間には帰ってくるだろうと思っているようだ。

 

その日、母が寝ていたので気遣って声をかけず部屋へ戻った。

 

しばらくすると、帰宅したかどうか部屋まで見に来た母に、『心配しすぎだ‼️』って怒ってしまった。

 

『小さな子供ならともかく、私、世間ではおばちゃんの年齢。子供扱いも程々にして‼️』

 


そんな私に母は、

 

『もう、今の人には家族を心配する事が通じないのかね』

 

と寂しそうに言った。

 

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こんな事が続いている今日この頃…

思い出した。母は昔からずっとそうだった。

 

家族の健康を考えてくれた。

身の回りの世話を焼いてくれた。

家族が無事に帰宅すると安心してくれた。

家族が快適に過ごせるようにしてくれてた。

いつも、いつでも…

 

私、友達に母の事を “良妻賢母” って自慢してたっけ。

 


それなのに、母の想いを素直に受け取れなくなっていた。

 

母の優しさや温かさを煩(わずら)わしいと思うようになってしまったんだ…。

 

 

 

離婚して毎日がとても忙しくなり、専業主婦の頃とは生活が一変した。

 

仕事から家事まで一人二役

今まで旦那と私で手分けしていた事を一人でやらなければならなくなった。

 

だから、息子たちを見守りつつも、自分でできる事はやってもらわなければならなかった。

 

そんな生活を10年もしていたから、私が変わってしまったんだ…

 

 

母はこうも言った。

 

『一つ屋根の下に家族がくらしているはずなのに、この家はみんなバラバラの生活なのね』と。

 

 

確かにそうだな〜。

全員仕事がシフト制なため、起きたり寝たりする時間も、食事の時間もてんでバラバラ。

 

家族で食卓を囲む事もない。

たまに一緒になっても会話もない。

 

母が私たちとの同居で思い描いていた和気藹々とした家族像とはかけ離れていたようだ。

 

 


ママ、ゴメンね。

寂しい思いをさせて。

嫌な態度とって。

嫌なこと言って。

怒鳴ったり怒ったりして。

 


ママは何も変わってない。

いつも、いつでも、家族の健康と無事を考えてくれているだけなんだ。

 


私が変わってしまったんだ。

家族と関わる事に…

 

 

また、前みたいに戻れるかな〜。

ママが望んでる和気藹々とした家族に。

 

皆で食卓を囲んだり、団らんがもてる家族に。

 

ママに何だかんだ言っていても、息子たちが幼い頃のあの日々が今では一番幸せだったな〜と感じる。

 

そして、いつまでもあんな毎日を送れればいいな〜って思うよ。

 

諦めなければ願いは叶うよね。

ママ。一緒に叶えようね。

仲良し家族に戻れるように。

 

いつもお読みいただきありがとうございます。