負けるもんか! Emiの聴神経腫瘍・三叉神経痛・顔面神経麻痺の記録

聴神経腫瘍・三叉神経痛・顔面神経麻痺を患い、肋間神経痛・頻脈もある私の備忘録。

せん妄と今日2回目のお見舞い

2019.6.11

 

夕飯の支度をしながら初めて聞いたせん妄について調べた。

 

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せん妄(譫妄)は急性の脳機能障害で、意識狭窄・変容の一型である。 高齢者ではしばしばみられ、器質性脳疾患、身体疾患、薬物などが原因となる。 短期間のうちに現れる軽度から中等度の意識障害に、特徴的な幻覚、錯覚、不安、精神運動興奮、失見当識などを伴う。 発症は急激で日内変動が目立ち、夜間に悪化することが多い(夜間せん妄)。

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看護師さんも言っていたが、昨夜急に暴れ始めたらしい。

 

お年寄りは急な環境の変化に対応しきれずパニックを起こす場合があり、それが今回母にせん妄となって現れたようだ。

 

緊急入院になった上に、こんな想定外なことになるなんて予想もつかなかった…と私自身心がかなり揺さぶられた。

 

占い結果が良くて安堵したのも束の間、また胃の辺りが重く不安で吐き気がしてきたが、母がまた怖い思いをしていないか、暴れていないか心配で今日2度目のお見舞いへ向かった。

 

1人で車に乗っている時は声に出して、

 

『ママは大丈夫…ママは治った』

 

と不安や心配で押しつぶされそうな思いを払拭するために言霊を唱える。時々唱えることに意識が向いて道を間違えそうになったりしながら、母の病室がある階に着いた。

 

ちょうど食事時だったようで、ナースステーション横の廊下に入院中のお年寄りたちが一列に並んで座り食事をしていた。

 

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その一番端に母がいて、その姿が愛おしくてたまらなかった。父が入院中もこんな気持ちになったな〜とふと思い出したりした。

 

母は私を見つけると微笑み、表情がだいぶ穏やかになったような気がした。今日最初のお見舞いの時は、人が変わったようだったからな〜。

 

この2度目のお見舞いで先生にたまたま会うことができ、CTの結果を聞けた。

 

・後頭部強打で脳出血を起こしている

・止血されるのにどのくらいかかるのかわからない

・止血された後、脳内で出血した血液がゼリー状になり脳を圧迫するので、何か他の症状や障害が起こる可能性もある

・うまく出血が脳内に吸収される場合もある

 

と言うことだった。

 

今後の治療方法をたずねると、入院中は定期的にCTを撮り脳出血の状態を経過観察するのみ。

 

せん妄のこともとても気がかりで、このまま入院中に悪化していくことも考えられると言われ、退院の相談をした。

 

すると、すぐにOKが出た❗️

 

家へ帰っても母のせん妄が良くなるのか悪くなるのかはわからないし、悪化した場合、私がとても大変になることは重々承知しているし、週2日の仕事を休ませてもらっているのに、それがいつまで続くか見当もつかない。

 

でも、『本人にとっては出来るだけ慣れた環境の方が良いでしょう』と言う先生の言葉を信じ、明日退院する運びとなった。

 

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生前、父が入院していた時もそうだったが、鼻からの管や点滴を抜くと言う理由で手にミトンをはめられベッドに縛りつけられていて、そのせいで父の指は硬直し手のひらを広げるのが困難になってしまった。

 

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もちろん、看護の現場では大勢の患者さんを少数の看護師さんが大変な思いでみているのはわかる。でも、家族にとってその光景は心が痛む以外のなにものでもない。正直な気持ちは、もっと人間として扱ってほしい。

 

医療従事者の方々、こんな言い方でごめんなさい…

 

とにかく、また母が縛りつけられ腕や手首にアザが出来るようなことは、母も辛いし私も絶対耐えられない。

 

だから、退院して母と一緒に居られると思うとホッとする。

 

『明日の朝迎えに来るから、今日はゆっくり眠ってね』

 

コクリと頷く母は、小さな子供のようだった。

 

 

 

お読みいただきありがとうございました。